書籍検索

書籍紹介

新装版
絵本翻訳教室へようこそ

絵本翻訳に役立つテクニック満載!
著者 灰島かり〔著〕
刊行日 2021年5月24日
ISBN 978-4-327-45300-8
Cコード 1082
NDCコード 837
体裁 A5判 並製 192頁
定価 定価2,530円(本体2,300円+税10%)

ネット書店からのご購入(近刊予約ページにつきましては発売月初旬頃までに表示されます)

*お取り扱いのないネット書店もございます

リアル書店在庫確認

内容紹介
唯一無二の絵本翻訳の教科書が新装版で登場。
本書では、英国の人気絵本作家シャーリー・ヒューズの未訳絵本を用いて、受講スタイルで、翻訳のしかたを学びます。使用する絵本は、幼稚園児の日常に起こる小さな事件を暖かく描いた、Alfie Gives a Hand.訳すうえで重要なポイントのあるページをいくつか抜き出して、絵本翻訳の心構えやテクニックについて、やさしく丁寧に解説。絵本そのものへの理解も深まります。翻訳にまつわるコラムを多数収録。付録としてエッセー4篇などを新たに追加。
 
<著者紹介>
灰島 かり(はいじま かり)
1950年生まれ。2016年逝去。絵本や子どもの本の翻訳者、研究者。
国際基督教大学卒業。資生堂「花椿」編集部、広告会社のコピーライターをへて、1994〜95年、英国のサリー大学ローハンプトン大学院で児童文学を専攻。その後、子どもの本の翻訳、研究、創作と幅広く活動する一方で、東京純心大学客員教授、白百合女子大学・日本女子大学講師をつとめた。
著書に、『絵本を深く読む』(玉川大学出版部)、『絵本をひらく――現代絵本の研究』(共編著、人文書院)、『ラブレターを書こう――小学生のための文章レッスン』(玉川大学出版部)など。創作絵本に『あいうえおのえほん』『かんじのえほん』(以上、玉川大学出版部)など。
翻訳に、『猫語の教科書』(ポール・ギャリコ、筑摩書房)、『ケルトの白馬』(ローズマリー・サトクリフ、ほるぷ出版)、『アーサー王の剣』(エロール・ル・カイン作・絵、ほるぷ出版)、『森のなかへ』(アンソニー・ブラウン作・絵、評論社)、『チューリップ・タッチ』(アン・ファイン、評論社)、『メリサンド姫――むてきの算数!』(E. ネズビット、小峰書店)、『靴を売るシンデレラ』(ジョーン・バウアー、小学館)、『おうさまジャックとドラゴン』(ピーター・ベントリー作/ヘレン・オクセンバリー絵、岩崎書店)『ランドルフ・コールデコット―疾走した画家』(レナード・S・マーカス、BL 出版)など多数。
目次
はじめに
Chapter1 はやる気持ちを押さえて、まずはウォーミングアップ
  絵本翻訳教室へようこそ
  まずはウォーミングアップ
  絵本は絵を訳す
  シャーリー・ヒューズについて
Chapter2 離陸するのは、エネルギーが要ります
  まずは絵を見る
  漢字はどのくらい使う?
  ポイントは招待状
  <コラム1> ひらがなと漢字
  <コラム2> ハハハ、笑った
Chapter3 この子は、こういう子どもなんです
  メリハリをきかせる
  古い毛布
  <コラム3> タオルっこの絵本、お誕生会の絵本
  <コラム4> 翻訳で失われるもの
Chapter4 さりげないところって、案外むずかしいもの
  要領よく短めに
  “廊下”はすっきり訳す
  そのセリフだれの?
  <コラム5> あなたの問題
Chapter5 おたんじょう日のプレゼント、反応もいろいろ
  文章が出てきた由来は?
  押してもダメなら、引くこと
  心情をくみとって訳す
  <コラム6> お誕生会事情
Chapter6 最初のクライマックスはしゃぼんだま
  子どもの会話を知る
  擬音語と擬態語
  <コラム7> オノマトペの楽しさ
  <コラム8> 妖しい動きと絵本翻訳
Chapter7 おたんじょう会にはバースディケーキがなくちゃね
  ブンチッチッチ、ブンチッチ
  英文を正しく読む
  <コラム9> 伝統芸能と絵本翻訳
Chapter8 小さな出来事も、子どもたちには大きなドラマ
  つなぎの言葉で、構造を明確に
  辞書は両面から引く
  和風のものを入れる?
  ステレオタイプの方がいいケース
  絵の表情をよむ
  <コラム10> 辞書の使い方
Chapter9 でもいちばんのドラマは、子どもの成長です
  七五調の呪縛
  かわいい言い方
  大きな変化が起こる場所
  <コラム11> 言葉遊びをどう訳すか
Chapter10 手をつないだり転がったり、楽しいクライマックス
  マザーグース
  <コラム12> マザーグース
  <コラム13> マザーグースの翻訳
Chapter11 子どもたちを見守るお母さんの気持ち
  セリフのかげの心理を把握する
  <コラム14> ヘンリー八世はスケバン?
Chapter12 余韻を残して、終わりましょう
  一語一語を大切に
  終わりをどうする
題を決めて、できあがり
  <コラム15> 名前の翻訳
Chapter13 一冊できあがるって、本当にうれしいこと
  翻訳を終えて、感想と質問
  <コラム16> 翻訳絵本出版への道
 
<付録>
[エッセイ]
絵本はステキ! 『げんきなマドレーヌ』
絵本はステキ! 『おやすみなさいのほん』
絵本はステキ! 『三びきのやぎのがらがらどん』
翻訳に「正解」はないのです
* * * * * *
翻訳家としての灰島かり  鈴木 晶
 
本書で取り上げた作品一覧
初出一覧

▲ページトップに戻る