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書籍紹介

認知意味論研究

認知言語学研究の第一人者による、認知意味論に関する最新の研究成果
著者 山梨正明〔著〕
刊行日 2012年12月21日
ISBN 978-4-327-40162-7
Cコード 3080
NDCコード 801
体裁 A5判 並製 208頁
定価 定価3,080円(本体2,800円+税10%)

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内容紹介
 認知意味論の視点から、日常言語の意味の世界への新たな探求を試みる。特に、日常言語の意味発生のメカニズムと概念体系の諸相を、イメージ形成、イメージ操作、メタファー写像、ゲシュタルト変換、等の人間の創造的な認知能力との関連で考察していく。例文には、小説、詩、歌詞、落語、ジョーク等からの引用を豊富に取り上げてある。
 
<著者紹介>
山梨正明(やまなし まさあき)
京都大学教授。日本認知言語学会会長。主な著書に『生成意味論研究』(開拓社)、 『比喩と理解』(東京大学出版会)、 『認知文法論』(ひつじ書房)、 『認知言語学原理』(くろしお出版)、 『ことばの認知空間』(開拓社)、『認知構文論』(大修館書店)、『講座:認知言語学のフロンティア(全6巻)』(編集、研究社)、ラネカー『認知文法論序説』(監訳、研究社)など。
目次
第1章 序論
 1.1 認知科学と言語研究
 1.2 日常言語の概念体系
 1.3 概念体系への認知的アプローチ
 1.4 概念体系の認知的制約と効率性
 1.5 本書の目的
 
第2章 イメージ能力と概念体系の創造性
 2.1 イメージ能力と概念体系
 2.2 イメージ形成とイメージ操作
 2.3 イメージのスキーマ化
 2.4 イメージスキーマと比喩写像
 2.5 イメージスキーマの次元変換
 2.6 イメージスキーマ変換の主観性
 2.7 イメージ境界のブリーチング
 2.8 イメージへの複合的視点の投影
 2.9 イメージの重ね合わせ
 2.10 イメージのゲシュタルト的変容
 2.11 イメージの焦点化
 2.12 イメージのブレンディング
 2.13 イメージとプロトタイプ特性
 2.14 イメージ特性の文脈依存性
 2.15 結 語
 
第3章 日常言語の意味の発現と概念体系
 3.1 身体的経験と概念体系
 3.2 空間認知と概念の比喩的拡張
 3.3 他の次元と概念の比喩的拡張
 3.4 五感の次元と概念の比喩的拡張
 3.5 形状の知覚モードと比喩性
 3.6 運動感覚と概念の比喩的拡張
 3.7 体感と概念の比喩的拡張
 3.8 因果関係の概念の比喩的発現
 3.9 空間認知と否定概念の比喩的発現
 3.10 比喩的拡張の非対称性
 3.11 結 語
  
第4章 身体的レトリックと言葉の創造性 
 4.1 概念体系と身体的レトリック
 4.2 身体部位表現の修辞性
 4.3 五感と身体部位表現の比喩的拡張
 4.4 五感表現・体感表現の修辞性
 4.5 音の身体性と修辞性 
 4.6 擬音語・擬態語の修辞性
 4.7 共感覚の修辞性と五感の身体性
 4.8 相貌的知覚と言葉の修辞性
 4.9 自然描写と感情移入 
 4.10 擬人化のプロセスと言葉の主観性
 4.11 結 語
 
第5章 日常言語におけるレトリックの複合性
 5.1 認知言語学とレトリック
 5.2 メタファーとメトニミーの融合
 5.3 シネクドキとメタファーの融合
 5.4 アイロニーとメタファーの相互作用 
 5.5 メタファーの同時多発性
 5.6 矛盾するメタファーの共起性
 5.7 イメージモデルとメタファーの複合性 
 5.8 メタファーのメトニミー性
 5.9 メタファーと謎解きの認知プロセス
 5.10 言葉遊びの複合的修辞プロセス
 5.11 イメージの重ね合わせと意味の相互作用
 5.12 結 語
  
第6章 一般的展望
 6.1 言語研究への身体論的視点
 6.2 日常言語と概念体系の身体性
 6.3 概念体系の修辞性と創造性
 6.4 概念体系の発生的基盤
 6.5 展 望

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